レジ袋の有料化で考えたこと 〜その2〜
(前回のつづきです)
お会計をしていた時のささやかな?やり取りから、レジ袋の有料化について考えてみました。
考えはじめてみるといろんな疑問が出てくるものの、まずはこの制度を理解する必要があると思い、(制度をつくった)経済産業省のホームページを覗いてみました。
せっかくなので、ホームページに記載されている制度概要の項目の一つひとつを紹介していきたいと思います。
制度導入の理由としましては
資源・廃棄物制約や海洋ごみ問題、地球温暖化といった、
生活環境や国民経済を脅かす地球規模の課題が一層深刻さを増しており、
これらに対応しながらプラスチック資源をより有効に活用する必要が高まっている。
そのために
1 プラスチックを含む一般廃棄物の減量
2 消費者のライフスタイル変革
が必要(という内容でした)
また、すでに色々なところでニュースになっていますが、世界では毎年800万トンのプラスチックゴミが海に放出されているそうです。
(こうやって書いていますと、私が環境問題にすごく関心がある人間のように見えるかもしれませんが、すみません。。)
いったん、最後までいきますね^ ^
対象者は、
プラスチック製買物袋を扱う 小売業を営む全ての事業者
で、細かく業種名が記載されていますが、一般の感覚で、買い物できる全部のお店が対象なのかな、という感じです。
ただ、フリーマーケットのように反復継続性がない場合は対象外
のように例外というか、あ、それはOKなのね!みたいなものは他にもありそうです。
ガイドラインからの抜粋ですが
3R+Renewable の観点から一定の環境性能が認められる買物袋への転換を推進する
※3R ・・・ Reduce(減らす)、 Reuse(再利用)、 Recycle(リサイクル)
ということで、有料にしなくても良い袋があることがわかりました。
- (繰り返し利用が可能な)厚さが 50 マイクロメートル以上のもの
- 海洋生分解性プラスチックの配合率が 100%のもの
- バイオマス素材の配合率が 25%以上のもの
ただ、これらの方が通常のレジ袋よりは高価だと思いますので、売価に上乗せする必要がない(もともとが高い)商品でない限りは、あえて無料にはしないのかなと思います。
また、ここにも例外があり( この『例外』探しが楽しくなってきた。。笑)
中身が商品でない袋は対象外だそうです。
具体的には商品券、切符・郵便切手・入場券・テレフォンカードなどのように "サービスが立体化" されたものや、あと、クリーニングを入れる袋が当てはまるそうです。
そして気になるレジ袋の価格と、その売上の行方ですが
価格も売り上げの使途も、事業者自ら設定することとなります。
ただし、1枚あたりの価格が1円未満になるような価格設定をすることは有料化にあたりません 。
また、
その売上の使途については、事業者が自ら判断するものとした上で、
消費者の理解促進の観点から、売上の使途について事業者から自主的に情報発信することを推奨する。
ということで、価格は自由に設定でき、売上の一部(または全額)を自治体などに納める必要もないということでした。
なので、これまで無償提供していたものを有償にできるため、お店は得なのかな?とも思いましたが、
実際にはプラスチック製買物袋の価格と辞退率(P. 8)との関係がグラフで記載されていて、
有料化することで、約8割の人が辞退することがサンプルデータから読み取れます。
セブンイレブンを例に取ると、
65万円(売上/日) ÷ 585円(客単価)= 1,111回/日
1日に1,111回の買い物がなされていて、その2割がレジ袋を買うとして
1,111 × 0.2 = 222人がレジ袋を購入
1枚2円だと、444円/日
1ヶ月で1万円ちょっとです。なので、お店のメリットはそれほどでもなく
それよりも、日本で消費されてきたレジ袋の8割が削減できるというのは、すごいことのような気がします。
こう考えると、制度に期待できる効果はそれなり意味がありそうです。
以上で、ざっくりこの制度の8割ぐらいはカバーできたと思います^ ^;
(私が勝手に抱いていた想像とは異なり、本当にきっかけを作るための制度なのだと理解しました。。)
次回は、のこりの気になっていることについてもう少しだけ深堀りしてみたいと思います。